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メッセージ4

-フードビジネス部の組織化により目指すもの-(2012年11月)

2010年10月に 代表メッセージ3で「アグリ・フード分野の事業ターゲットの促進」で農業分野を投資ターゲットとして捉え、追求していくことを宣言してから、2年が経ちました。この間、2011年4月にはメディカル・アグリベンチャーを目指す果実堂に出資をし、同社の取締役に弊社代表齋藤が就任し、以来、果実堂の経営とともに農業ビジネスがベンチャーキャピタルの投資分野として発展していくためのキーポイントを理解しつつ、農業ビジネス分野のポテンシャリティーを理解することができました。

本年度の国会で農水省から株式会社農林漁業成長産業化支援機構法が通り、TPPの導入が政治の各党の争点となって議論されるなか、一本立ちできる農林漁業の会社をつくりあげることが急務となり、そのひとつの支援策として株式会社農林漁業成長産業化支援機構が来年には設立されます。このなかでは農林漁業の6次化ということが叫ばれており、これまで1次産業だった農林魚業が2次産業、3次産業と融合して発展することをその中心的な目的としております。

これを分析して考えてみると、これまで農協・漁協などが生産したものは買い取ってくれたバリューチェーンのなかで育ってきた日本の1次産業を自立的に発展させるために、ハンズオンで2次産業化・3次産業化をサポートできるベンチャーキャピタルを求めている政策決定となっています。これまで多くの農業の会社の経営者の方にお会いしてきましたが、基本彼らは生産・栽培・飼育するこのプロからはじめ売ることに苦労してやってきました。彼らが共通に求めているのは売る力です。売ることができれば、それを大規模で生産することは彼らの本来の育ってきた分野でありますので対応していくことができます。SIPは、農林魚業が大規模生産の経営にしていくためにも、売る力をつけることが経営の最大の課題であると考えております。