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IR(インベスターリレーション)支援

■IR活動の意義

企業にとってIRの意義とは、単に企業の実態を公表することではなく、企業の目指す方向性と将来像を指し示し、それに向かって企業がなにを進めているかを投資家に理解してもらい、企業の市場評価を高めることにあります。

(時価総額)=(純利益)×(PER;株価収益率)

からも分かるとおり、「将来に対する当社への期待」がPERとして現れ、株価に反映されます。これが「企業の市場評価」に他なりません。
加えて、IR活動の一環として投資家とのコミュニケーションを活性化させることにより、投資家からのフィードバックが次の経営方針策定にあたっての重要な示唆になる、というケースが散見されています。
つまり、IR活動をより積極的に行うことにより、PER(市場の評価)を高めるのみならず、将来の純利益向上にも効果を及ぼすことが可能であるということが、IR活動の意義といえます。
従って、図に示すようなPDCAサイクルが仕組化することが、戦略的なIRを実践していくうえで求められることとなります。

 

SIR図1

■戦略的なIRの推進

上記のような構造を作るためには、
①企業のビジョン・ミッションが明確な「ことば化」されているかが第一段階となります。
会社について一定の理解を持つステークホルダーはもとより、一般の人々にも「腹に落ちる」ことばとして「美辞麗句」ではないビジョン・ミッションが明確化されている必要があります。
次に、そのビジョン・ミッションが達成されるための道標として、
②中期経営計画が策定され、その道程(マイル・ストーン)が明示されているかが第二段階となります。

特にマイル・ストーンとなる主要指標(KPI;Key Performance Indicator)の策定が重要な要素となります。
そのうえで、これを達成するための資本戦略の策定が必要になります。
これは、経営計画が損益計算書ベースであるのに対し、貸借対照表ベースで策定される必要があります。さらに、この段階で現在の既存株主の状況を把握し、将来の損益計算書の構造から株主構成のシフト戦略(IRステージ戦略)も考慮に入れる必要があります。

このような段階を経て、具体的なIR戦略の策定に入ります。
具体的には、経営戦略策定と同様に中期戦略および単年度戦略と具体的な対応施策を定め、確実に実現化していくための道程表に落とし込むまでを行っていきます。
この中には、投資家とのコミュニケーションを行っていくための様々なツール・準備資料などの直接的な道程のほかに、現場とのコミュニケーション体制の整備・経営戦略と連動したグローバル展開の方策なども含まれます。