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メッセージ1

 -アジア・クロスボーダー投資の促進-(2009年9月) 日本が世界第2位のGDPを誇る高成長国家から離れて久しくなっております。現在の日本の国内市場は、その高年齢化の影響も受け、エマージング・マーケットとして捉えることは大変難しい状況です。海外の投資家と話をするとき、日本のベンチャー市場を熱く追いかけているクラウドは多くありません。現在の潮流は、やはりBRICsという高成長国であるブラジル、ロシア、インド、中国であり、また、アメリカにおけるグリーンディール政策のような既存国での新しい市場に対する可能性・期待です。しかしながら一方で、日本のベンチャーファンドへの投資の関心について話をするとき、世界中の多くの人々は日本の優れた技術力、ビジネスモデル、経営能力、さまざまな領域においての日本の製品の素晴らしさを語ってくれています。 このような視点から、日本のすぐれた技術力、ビジネスモデルなどをベンチャー企業のコアとした上で、市場を日本国内に閉じて考えず、より成長の著しい分野を中国など海外市場に見出して収益をあげて行けるベンチャー企業を投資候補先として捉え、アジアのクロス・ボーダー投資を経営の方向として打ち出すことにし、その第一ステップとして中国での投資体制の構築を行います。中国における最初のターゲット・セクターとしては、日本が人口約1億3千万人(2008年11月現在)の市場規模で世界最先端の地位を築き、現在、中国(人口約13億人(2009年1月現在))が猛烈な勢いとボリュームで追いかけている携帯電話の3Gインフラを基盤とした付加価値サービス及びインターネット関連のベンチャー分野といたします。アジアでの拠点は中国北京市に置くこととし、パートナーとしては北京で6年間多くの日系IT・メディア企業に対してビジネスコンサルテーションを提供してきた博鋭創智網絡科技(北京)有限公司(オブザーバンテックチャイナ)(総経理/CEO:城野貴大氏)と業務提携を結び、中国における上記分野の投資候補先企業を共同して発掘するとともに、 ① 日本の技術、提携先、投資を求めている中国企業や中国各省市等地方政府への対応、 ② 日本企業の中国進出支援、中国での提携先発掘、 を中心に共同で日中ビジネスを展開していく予定であります。 今後、さらに中国をコアとする海外戦略に向けての経営体制を強化し、エス・アイ・ピーはアジア市場を見据えてグローバルに活躍するベンチャーキャピタルを目指してまいります。